「だしのとり方」(1)ーー北大路魯山人

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 かつおぶしはどういうふうに選択し、どういうようにして削るか。まず、かつおぶしの良否の簡単な選択法をご披露しよう。よいかつおぶしは、かつおぶしとかつおぶしとを叩き合わすと、カンカンといってまるで拍八木か、ある種の石を鴫らすみたいな音がするもの。虫の入った木のように、ボトボトと音のする湿っぽい匂いのするものは悪いかつおぶし。
 本節と亀節なら、亀節がよい。見た目に小さくとも、刺身にして美味い人きさのものがやはりかつおぶしにしても美味だ。見たところ、堂々としていても、本節は大味で値も亀節の方が安く手に入る。

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手技と時間の賜物

一本の鰹節ができ上がるまで、いったいどれだけの時間と手間がかかるのか、ご存知の方がどれほどおられるでしょう。その工程を目の当たりにした方は、みなさんが驚嘆の声を上げられます。
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●今も昔も変わらぬ製法で鰹節はつくられている。
(1995年頃の鰹節製造工場)

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歴史と枕崎と手技の賜物

いま日本からほんとうに日本的なるものが消えようとしています。「食」の世界でも、古いけれどいいものがどんどん打ち捨てられ、新しいけれど特徴のない便利なものだけがもてはやされているような気がします。

私たち的場水産はそんな風潮に抗いながら三百年の時間を重ねてきました。

鰹節とともにあった枕崎の三百年は、単なる時間の堆積ではなく、鰹節という日本の食文化の根幹をなすものを守り伝えてきた歴史そのものなのです。

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