伝統・伝承の技術を基礎とした食文化への貢献を
一本の鰹節ができ上がるまで、いったいどれだけの時間と手間がかかるのか、ご存知の方がどれほどおられるでしょう。
的場水産では三百余年の伝統を誇る昔ながらの製法を守り、いまも一本一本指先から丹精こめて鰹節を作り続けています。
急速冷凍されて水揚げされたカツオを解凍してさばき、茹でて骨を抜き整形する。それから二週間をかけてじっくり燻す。特にカビをつけながら熟成してゆく本枯節は短くて数カ月、長ければ半年以上を要するものも。どの工程も機械化、オートメーション化することが困難で、職人の技術と経験に頼った手仕事ばかり。まさに緊張の連続で一瞬の気のゆるみも品質に大きく影響します。
でき上がった本枯節を二つに割ってみると、断面は宝石の瑪瑙のような美しい輝きを放っています。鰹節とは、まさに海の幸であるカツオを、手間暇かけることによって宝石のように仕上げてゆくといっても過言ではないでしょう。そしてそのためには伝承の技術を身につけた職人がなくてはならない、と。
的場水産では、伝統・伝承の技術を基礎とした食文化への貢献を目指しています。