鰹節の製造工程⑦ 「カビ付け」

いよいよ最終回。
「解凍」
  ↓
「生切り」
  ↓
「かごたて」
  ↓
「煮熟」
  ↓
「骨抜き」
  ↓
「修繕」
  ↓
「焙乾」 → 荒節・割亀節
  ↓
「削り・整形」→ 裸本節・裸荒本仕上節
  ↓
⑦「カビ付け」→ 本枯節の完成です。


いよいよ「カビ付け」の工程へと進みます。
削り終わった節は2~3日天日干しを行い、表面をブラシで綺麗にととのえ、一度冷却した後カビ付室へと運ばれます。
カビ付室は、温度27~30℃、湿度80~90%に保たれており、ここでカビが付くのを待つわけです
弊社では、カビ菌の噴霧は行わず、カビ付室にて約10日程自然にカビが発生するのを待ちます。
10日ほどして取り出すと、節の表面は青っぽい色のカビで覆われています(一番カビ)。
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これをまた、天日で干し、ブラシでカビを払落して冷却し、カビ付室に入れて再びカビを付けます(二番カビ)。これらの作業を少なくとも3回以上繰り返すのです。
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最初青味がかっていた一番カビは二番三番と徐々に灰茶色へと変化し、ついにはカビを生じなくなります。
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先人の知恵とはすごいものですね。
カビ付けと天日干しを繰り返して、「本枯節」の完成です。
カビが節内の脂肪や水分を吸いだすことで旨みが増すと言われています。
「生切り」から始まり本枯節が出来るまでに要する時間は半年以上!!
まさに「時間の結晶」なのです。

★参考★
「日本人ってすごい!その2 正しい鰹節のつくりかた(1)」
「日本人ってすごい!その2 正しい鰹節のつくりかた(2)」
「鰹節の製造工程①「解凍」」
「鰹節の製造工程②「生切り」」
「鰹節の製造工程③「かごたて」「煮熟」」
「鰹節の製造工程④ 「骨抜き」「修繕」」
「鰹節の製造工程⑤ 「焙乾」」
「鰹節の製造工程⑥ 「削り・整形」」

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